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2015年02月10日

展示会-ある服との出会い-新しい挑戦

先週は展示会出張があり、秋冬の商品構成、ビジネス形態の変化等、いろんな事が頭の中で交錯した。
今まで付き合ってきたブランドの今後。新しい話題のブランドからの誘惑。NEWブランドとの出会い。
いまだ整理ができていない部分も多いけど、時は待ってくれません。
ある程度イメージを描いて臨んだ展示会。思ったように事は運ばない。しょうがないというあきらめと苛立ち。
セレクトショップというビジネススタイルと、ブランド無視して我が道をいく勇気。自分本位とお客様目線。年に2度はそんな自問自答を繰り返す。
何年経験を重ねようが、慣れることもなければ、そこに真実もない。自分の不安定な確信と身勝手なバランス感覚に頼るしかない。楽しむ事はモットーだが、遊んでる訳じゃない。
モチロン主役はお客様であり、いかにスリルとサスペンスを楽しんでもらえるか。その為にどんなネタを仕掛けられるかが腕のみせどころだ。
「あの人気ブランドは扱ってないのですか?」 「前に買ったのが気に入ってるんですが、あれはもう入らないのですか?」 皆様の意見を全て受け入れることはできない。
ネットショップをやる予定もないし、どこも扱う人気ブランドとの付き合い方には慎重になる。今回もそこが悩みどころだ。
東京へ着いて一番に駆けつけた代理店。新しいブランドの見極めだ。とにかく新しいものは常連ブランドより、先にみなければならない。仕入れのワクを作ってないから。うれしい誤算を期待する。電話で聞いてたけど、実際みてみないと。日本人モデルに作り直したそう。
「?」 正直トキメキは感じなかった。プライスがプライスだからしょうがないか。
試着しながら、横のハンガーに並ぶジャケット、スーツが気になっていた。ナポリのフルハンド。サルトリア。当店には敷居が高いのはわかっている。小さいサイズがあったので、試しに羽織ってみた。
「ウ…。」(しばしの沈黙)。言葉が出ない。鏡越しに映る自分のジャケット姿にフリーズ。
「ざわ、ざわ、ざわ…。」血の流れがスピードアップした。
「なんだこれはっ!」これがナポリフルハンドのスゴさか!
「違う、違う、違うぞ…。」これは素晴らしい。ナポリサルト、初めて羽織った訳じゃない。でも、今まで大きいサイズばかりでピンとこなかったのか。
今まで着てきたものとは明らかに違う。興奮状態でプライスを聞いた。
「ウ~ン。」確かに安くはない。僕の目線からははずれている。
「でも、冷静に考えてみろ。ナポリのフルハンドの服だぜ、としたらそんなにはずれているか?今売れているイタリアンクロージングブランド、少しいい生地を選べばその位はするぜ。メジャーなナポリサルトのプライスと比べてみろ。安くないかい。自分のカラをヤブれよ。変わることも必要なんだよ。」
どこからともなくそんな声がした。
ここ数年、ようやくナポリサルトの雰囲気をデ・ペトリロで味わった。ただ、それは本物のサルトと言えるものでは当然ない。サルトへの入り口に到達したところだ。それはそれで、僕の目線に入る大きな宝物だ。
でも、その雰囲気を味わってしまうと、もう少し中をのぞいてみたくなるものだ。上を見ると限りなく高いだろう。しかし、この服との出会いが、僕を一歩ディープな世界に手招きしているように感じた。「一期一会」なのかな。
その後、昨秋から話題のあのブランドを見に行った。メンズファッションに革命を起こしたあの人がデザインするんだもの。僕が嫌いな訳がない。流石いい線をついている。
先のナポリサルトの一着とプライスがほぼ同じくらい。どちらも全く違う魅力がある。
ただ、今 新しい挑戦をするとしたら話題性に走るより、無名のサルトに賭けてみようか。

2015年01月06日

男の隠れ家15

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年が明け5日が経つ。まだ5日。もう5日。たかが5日。されど5日。120時間。
元旦はゆっくり過ごし、2日から初売り、SALEスタート。緊張と期待。出会いとお祭り。再会と笑顔。いろんなドラマがあった。心の葛藤。駆け抜けた5日間。
皆さんも様々な年明けだったことでしょう。
毎年のことですが、僕達にとって新年のスタートは濃厚な数日になる。楽しんでやってはいるんですが、性格なのか、年齢なのか、どこからともなくやってくる不安という厄介もの。人間いくつになっても強くなりたいと願うものです。まだまだ修行が足りません。商いもなんとかカタチになり、ホッとしております。そんな慌ただしさの後の一瞬ひとときの安息。ずっと浸っていたいのですが、気がつくとどこかへ消えていきます。そんな繰り返しが生きてるってことなんですかね。
とりあえず一瞬の安息に、隠れ家で一人浸りましょう。
月曜深夜1:00AM。静寂に包まれた商店街の2階。誰にも邪魔はされない。癒されたい時は、迷わずレコードに手がのびる。聴くべきCDは山積みなんですが、レコードにしか出せない音のブランケットに包まれるひととき。
まず、ジャケットのあまりの美しさに手にとった一枚。青くかすんだ夜空に月。幻想的。このジャケットはどんな音を奏でるのでしょう。
CHIVO BORRARO。ブエノスアイレスブルース。アルゼンチンのジャズです。
ん~エクセレント。予想通りかな。ジャケット、ウソつかない。
ピアノ、シンセ、サックス、フルートが織りなす美しい音海。これだからレコードはやめられませんね。
ところで、今年は県民の夢をのせて新幹線が開通します。歴史的1ページが刻まれます。あまりにも待ち焦がれたので、いざ実現するとなると不思議な気分です。
富山・金沢も活気あふれて欲しいです。観光地金沢は、名所、見どころ満載です。
富山の観光はどうなの?う~ん苦しい質問ですね。富山の魅力。山と海の大自然。新鮮な魚と水、薬…。そんなところでしょうか。
僕は、「神秘と幻」と答えます。幻ですから、非現実のディープな世界。そんなの抽象的だろって?そうですよね。確かに観光と言えるかどうか。
海岸線や街中から、冬の気候条件のいい時に見られる立山連邦の壮大なパノラマ。
9月初めに八尾でおこなわれる幻想的な祭り「八尾おわら風の盆」。
新緑、紅葉の立山・黒部アルペンルート。
地元の人でもなかなかお目にかかれない魚津の蜃気楼。
5月のホタルイカ漁の神秘。
こういうものは全て季節とタイミングです。
いつでも見られるものではない。そういった謎めいた富山に出会う為に、是非足を運んで下さい。
イタリア服を売る神秘と幻の服屋も商店街にあるようです。
時によっては、幻の逸品と出会えるかもしれませんよ。
さて、もう一枚いきましょうか。これもレトロなジャケットに一目惚れ。
いつもの下北沢の店でゲットしました。CARMEN CAVALLAROのカクテルタイム。
POET OF PIANO。軽快に流れるようなピアノが、リッチな気分にさせてくれます。
いよいよ北陸も、新時代を迎えます。飛躍の年になればいいな。

2014年12月25日

MERRY CHRSTMAS!

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ハッピークリスマス。如何お過ごしですか?
いくつになっても心躍る気分で過ごしたいもんですね。
恥ずかしがることはありません。
せわしない師走の時、少しでも構いません、リラックスしましょう。
心の中に小さな灯りをともし、幸せな時間をお過ごし下さい。

アルバーノのウインドーもウインターバージョンで、しばらく演出したいと思います。
大人のクリスマスをイメージしてお出迎えしております。
私もマイペースで、好きな音楽をかけて楽しんでおります。

どんなに時間(とき)があわただしく過ぎようとも、どんなに外が寒くても、アルバーノはいつだってタイムレスでハートウォーミングな場所。
ほんのひとときでも夢見にいらっしゃいませんか?

2014年11月16日

酔いどれブログ

飲んで飲んで飲まれて飲んで酔いどれブログ。酒に弱い僕ですが、10杯はいってるかな。
今帰ってきました。テレビでは、テニスのLIVEやってます。錦織の準決勝か。ガンバレ錦織。セットカウント1対1。松岡さんの解説、いいですね~。魂がのりうつってるな。心理分析がすごい。リアルな解説。さすがだね。熱く冷静に。伝わってきますよ、ビンビンに。別に錦織が勝とうが、負けようが僕には関係な~い。でも、松岡さんの精神は完全錦織と同化している。
今日は、久しぶりにロック仲間のOさんを急に呼び出し飲んできました。売上げがちょっと良かったから?ちょっとね。大したこたーない。飲みに行く前に初めての方が来店。ボリオリ・DOVERを羽織らせる。何も知らないお兄さんでも、絶対違いはわかる。
「なんか違うぞ。なんだこの感じは。」目がキラっと輝く。
「圭!ワカルデショ。これがこれでこうなんだよ。」松岡バリの僕の熱いプレゼン。
彼の被服人生。これからきっと変わっていくだろう。それに貢献できたとすれば、本望ですよ。うれしいですよ。
Oさんと2軒目へ。久しぶりのJAZZ BAR。すごい店ですよ。もう脱帽ですわ。
僕も相当好きだけど、足元にもおよばない。ヨダレもののインテリア、オブジェがあちこちに。数百万のオーディオシステム。絵も相当高いものだろう。高い安いじゃない。そのセレクトの目利き、感性。オーナーは富山では有名な伝説の人。僕が高校生の頃、憧れのメンズビギ(日本のメンズデザイナーに革命をおこした)の店を始められ、商店街の裏通りに恰好いいジャズ喫茶をやっておられた。僕の中では雲の上の人。こんな素晴らしい店を70近くでOPENされた。衰えない情熱。ただ頭が下がる。同じ富山に住む者として誇りです。
道楽はビジネスにならないだろう。でも、成功することが幸せなのか?ブレることなく好きなことを追い続け、継続し続け、今があることが男のロマンだと思う。男の生き様に集大成だな。
今日はグローバー・ワシントンJRの「ワインライト」が流れていた。ク~最高!オヤジ達が楽しそうにのっている。続いて、ジュリー(沢田研二)の「サムライ」、「勝手にしやがれ」(ジャズ喫茶だよ。数百万のオーディオだよ。)オーナーにとっては本望じゃないけど、こんなサービスも出来ないと商売人じゃない。
僕も酒に店に酔いしれながら、夢見るオジさん状態。さっきの初めてのお客様の様に、目をキラキラ輝かせていたんだろう。70くらいでこんな店していたいなぁ。

2014年10月19日

店長の愛聴盤シリーズ・48

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「SOUL BALLAD COLLECTION」
愛聴盤。お久しブリブリ。久し振りですが、クサイのいきます。なんかこんなの紹介するナンパな自分。ちょっと照れますね。いいんですよ。僕達クサイ世代なんですから。頭の中はお目当てのレディをくどくことしか考えてなかった二十の頃、その為には何が必要?10回払いでムリして買ったDCブランドのジャケット。恰好良いスポーツカーはムリなら、持ってる奴に頼みこんで借りた軽自動車。
念入りに友人と下調べしたデートコース。笑いのネタ研究。ギラギラするな。スマートに冷静に構えろ。お茶目なところも大事だぞ。そんなところに女性はホロっとするんだぞ。(メモ、メモ。)
あ~それが青春。もし予定通り進行したら、部屋に来たらってこと?ワォッ!ド・ド・ドゲンしたらいいんぜよ。あせるな。インテリアは完璧にしとけ。武器になるのは、BGM。センスが命だぞ。ロックはダサイ。ジャズは難しい。ボサノヴァって時代じゃなかった。ソウルしかないだろう。貴女と夜と音楽と。
二人きりの甘い甘いスウィートな夜を、静かに盛り上げるソウルバラード。僕ら世代はみんな用意してたんじゃないかな。カセットテープ。お気に入りのソウルナンバーをレンタルレコードで借りて編集する。大切なのは曲順。その時のシチュエーションをイメージしろ。
ところで、実際役にたったかって?力入りすぎで幻でしたね。アハハ…。そんな7、80年代の名曲ソウルバラードを集めたオムニバス(コンピレーション)。
コンピ沢山あれど、この「SOUL BALLAD COLLECTION」
実にナイスな選曲。ジャケットはちょっとクサイけど、数年前に思わず買ってしまいました。秋から冬にかけてこれからのパーティー、イベントに最高ですよ。
1曲目アースの「AFTER LOVE IS GONE」でつかみはO.K。
2曲目必殺大好きなマンハッタンズ「SHINING STAR」ウワッ~そうきたか!
3曲目イントロからもう鳥肌モノ、国民的大ヒットグローバーワシントンJrの「JUST TWO OF US」
5曲目名曲「二人の絆」あたりで甘いささやきを。賭けにでろ。
8曲目シャンペーンの「HOW ABOUT US」ディスコでかかるとなごんだなぁ。
ラストのビリーポール「ME AND MRS.JONES」までいい流れだ。
CBSソニーの大結集バラード。よくぞ集めてくれました。
当時こんなコンピCDというものがあったら、レンタルレコードもFMラジオも必要なかったかな。
でもね、大切なのは自分の手作りのオリジナルな1本(カセットテープ)を選曲し作る事だったんだよなぁ。
そのプロセスを楽しむことが幸せだったんだよねぇ。オヤジ世代の皆さん、そうでしょう?

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