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2014年05月18日

愛しのジャンクコレクション・3

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フラっと入った店で何の雑念もなく目に留まり、興味がわいてきて、段々物欲にかられる。
僕の場合、レコードやインテリア・雑貨がそうなんですが、すごく高価なものなら頭を冷やして慎重になるが、手が出そうなプライスのものであれば、誘惑に負けてしまいます。引き寄せられるように。
モノ自体が、「連れて帰って!」とサインを送ってくるんです。
「僕と出会う為にキミは存在していたんだね。」なんて、メルヘンチックな気分に一瞬ひたったりなんかして。
今日のジャンクモノは、まさにそんな出会いだったかな。10年程前、いきつけの中目黒の店で。
「面白いでしょう。でも、誰も興味を持ってくれないんですよ。」と、オーナーの言葉が忘れられない。
僕も店の片隅で他の商品の台になっていた、このモノに偶然目が留まり、「何なのコレ?ちょっと出してみていいですか?」
六角形の鉄で出来たテーブル?それが6個に分裂する。黒と白が3個ずつ。何に使われていたのかは全く不明。誰が考えたの?どこで作られたもの?いろいろ質問しながら僕の心は、もうこの得たいの知れないモノに感情移入していた。
どこにおこうか、何に使おうか。普通は考える。僕の頭にもチラっとよぎったが、「なんとかなるさ。後は僕が面倒みる。」決断は早かった。
こんな訳のわからないものだけど、ひきつけられたんだから、気に入ってしまったのだから、しょうがないじゃない。プライスは、高い安いはなんとも言えない。僕は安く感じた。この店のモノなら、安心ニコニコプライスだろう。
その店にあったから気に入ったのかなぁ。その店を信頼しているから。訳のわからないモノは沢山買っています。楽しいですよ。別に使わなくても、飾っていても、眺めていても。一時カフェでローテーブル代わり
に使っていました。そして、今はブログで大活躍。商品台としてよく登場しています。
やっぱり僕はコレクターなのかな?自分ではそうは全く思ってないんだけど。
だけど、紹介するのもおこがましいジャンクなモノに物欲を持ってしまう自分。周りの人から見ると、ホント場所ふさぎにしかみえないモノに愛着を感じてしまう。
でも、そんな自分の感覚に一人酔っているのかもしれない。

2014年05月06日

男の隠れ家14

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皆さん、ゴールデンウィークいかがでした。毎年僕達の商いも予測不能と言っておりますが、今年はまずまずでしたね。帰省客の方、旅の方、t地元の方入れかわり立ちかわりの来店。僕達も気分だけゴールデンウィークモードですから、のんびりと?忙しかったです。なんか早く感じたなぁ。あと1日を残した花月(ハナゲツ)の深夜1:00を回ったところです。
今までテレビを見てました。日テレ系「月曜から夜ふかし」という番組。マツコと関ジャニ村上が司会している番組なんですが、僕もまともに見たことがないんです。ただ前からチラっと見た時気になっていたのは、この番組で村上が着ているスーツ。テレビで人が着ているスーツ・ジャケットは、条件反射で目がいきますよ。(プロ意識高い!)当然か。
いつも同じブランドと思えるスーツを着ているんです。なんか気になるんですよ。ラペル幅9㎝位、高いゴージ
のナポリクラシック風。まさに今春紹介しているGAIOLAの新作モデルと衿の雰囲気が似ている。肩はコンケープして、仕立ても良さそう。いい感じなんですが、僕が見たところイタリア製ではないでしょう。肩から胸にかけての立体感が少し違う。今日は最後に衣装提供のテロップがでないかと見てたんですが、でませんでした。どこのスーツだろう?セレクトショップのオリジナルっぽい?一度袖を通してみたいと思わせるスーツ。皆さんももしその時間起きていたら、月曜の深夜見てみて下さい。判る方がいたら教えて!
さぁ、隠れ家にて。まだ休み1日あるので、静まりかえってはいない。人や車の往来がチラホラ。ただ、僕の心のゴールデンウィークが終わりに近づき、リアルな休みモードがON。
レコードライブラリーをつつく。これいってみようか。スゴイジャケットだなぁ。森の中で4人×4人の男女が生まれたままの姿で。見えそうで見えない。なんか自由で楽しそうだなぁ。まさかメンバーじゃないだろうな。ジャケットになんのクレジットもタイトルもない。こんなレコード、どんな気分で買ったんだろ。相当変態やな。下北沢のその異次元レコ屋に行くと、こんな買い方が楽しいんです。これぞ、レコードの楽しみですたい。わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。
でも、70年位のレコードにハズレはないんですよ。まさにジャケットの世界にトリップしながら、聴く音。ジャケットの中開きを開けてみると、ワォー!こりゃヤバイよ、もうアップだし、ボカシだし。やっぱメンバーがモデルじゃん。ピースフル!音は想像通り、ジャケット通り。EVERGREEN BLUESHOESだとさ(「永遠の青い靴」)いい名前じゃん。
今度考えているカフェの名前にでもしようか。なんかこの輪の中に混ぜて欲しくなってきたゼ。裸でたわむれながら、思いきり森の中走り回ってみたい。どんな気分だろう。
スンマセン、くだらんことでひっぱり過ぎました。
ところで、さっき見ていた番組でやってたんだけど、最近は男も美容院より床屋へ行く人が増えているそうだ。僕はスーツ屋やると決めてから、ずっと7.3分けなので昔から床屋派だけど。
皆さんはどうですか?7.3分け、刈り上げ、2ブロックが流行ってるらしい。メガネはセルタイプ。そして、スーツスタイルで決まり。要は、50年代風かな。ゲイリーグラント、マストリヤンニ…。ようやく時代が僕に追いついてきたかな。ゴホッ、ゴホッ。なんちゃって。ちなみに僕は右からの7.3分けです。どうでもいいか。
あと、床屋で髪型決めて、その場でスーツ・ジャケットを合わせて売ってる店があるみたいですよ。考えたなぁ。どんな服・ブランド売ってんだろう。床屋と服屋のコラボか。アルバーノもパクっちゃおうかな。僕のいきつけの近くの床屋と組もうか。あいつの腕は間違いない。まず、床屋に貼ってある髪型の写真の横に、僕の7.3分けヘアーとスーツ姿の特大写真。イイネ!イイネ!もう強引にトルソー2、3体持ち込んで、ビシッとスーツ飾っちゃおうか。それともアルバーノで好きなスーツ・ジャケット試着したまま、彼を読んで髪セットもいいんじゃないの。お買い上げの方には、記念撮影なんてどうだ。
スーツ売れまくりじゃん。なんか夜中の3:00に何考えてんだろ俺。妄想族です。
さぁ、最後にお決まりもう一枚、ゴキゲンなレコード紹介して終わりましょうか。
今日は裸つながりで、これだな。ブラジルのマルコス・ヴァーリ(これは有名。)82年のアルバム。メロウ感たっぷり、エロくて、ソウルフルでグルーヴィー。
さぁ、明日も頑張りますか。オヤスミナサイ。

2014年05月05日

アルバーノが日本製を扱わないのはなんでなの?(後篇)

京都の大学に通う学生だった僕は、北山通り(まだ賑わう前の、今はどうなのかな。)のメンズショップのウインドーに、神々しく輝く30万円の値がつく美しいスーツにしばし目を奪われた。
「これはなんなんだろう。なんでこんなに高いのか?」
イタリアのイの字もなかった時代。スパゲッテイは知ってても、パスタなんて知らない時代。その時見たスーツが、イタリアのアルマーニというブランドであると知るには時間がかかった。
就職しレディースショップで働く僕のトレードマークは、DCブランドのスーツだった。
ただ気がついた頃には、世の中のトレンドが「イタリア」というワードで溢れていた。そして、富山に戻り店を手伝いだした時、周りの店を見渡すとイタリア服が氾濫していた。雑誌も話題もイタリア、イタリア。ダブルのスーツが男のステイタスになっていた。スーツしか着ない僕のベクトルは、当然本場イタリアに向いた。
初めて扱ったイタリアンブランド。当時人気赤丸急上昇の「レポーター」というブランド。
近くの店で扱っていたが、ダメもとでアプローチした。展示会に行き、初めて袖を通す。
「これが本場イタリア服か、なんか違うオーラがでてる。」鳥肌が立った。
なんとかして扱いたい。願いは叶った。多くの芸能人も着ていた「レポーター」は、人気者。良く売れた。1つのブランドにこだわるのは、その時からか。その頃はメイドインイタリーは高かったので、ライセンスやイタリアもどきのものが多く、皆それを着ていた。僕も最初はそんなにこだわっていなかったが、徐々にイタリア製の美しさ、立体感にハマっていく。
そのうち主力ブランドが、豊田貿易が扱っていた「ヒューゴボス」を作っていたスイスブランドになっていた。フィーゴの「コルネリアーニ」、伊藤忠の「パルジレリ」、「イザイア」もやった。バブルの勢いだ。気がつくと、当店は完全イタリア製が占めていた。
そして、数年前日本のトップファクトリーであるRさんから声がかかる。日本製とは縁がなかっただけで、日本の服を否定している訳ではなかった。オーダーも出来るようだし、いろんな体型の方にの対応できる日本製も必要かな。とは常に思っていた。
早速試着してみた。すごく仕立てのいい服だと思った。日本の服もここまできたのかと実感した。ただ、鏡にうつる自分の姿に何かがよぎった。高校の時の記憶。トラウマなのかな。スタイルも仕立てもいい。いいんだけど、自分の体型が見える。コンプレックスのいかり肩のラインがわかる。ほんのささいな自分の問題だ。何をこだわているんだ!みんなはいいと言ってくれるはずだ。でも、やっぱりここは譲れないところだ。自問自答。
自分が納得いくものしかお客様に勧めたくないというガンコな信念と、高校の時のパットナシジャケットのアレルギー。頭の固い男だ。Rさんのお誘いは断る事にした。日本製スーツのクォリティの進歩は、すごくわかる。ここ数年でさに進歩しているのかもしれない。でも、今はイタリアの服にこだわっていくことが、自店のアイデンティティだ。
その言葉の裏には高校時代の苦い思い出が、深く根をはっているんだろう。

2014年05月04日

アルバーノが日本製を扱わないのはなんでなの?(前篇)

洋服屋の長男に生まれ、幼い頃から店や商店街が僕の庭・遊び場だった。
全てが街にあった時代。華やかな環境のド真ん中で育った。友達からは羨ましがられてました。子供は賑やかな所が好きですから。楽しかったけど、それが当たり前だった。しかし、孤独感もありました。休みは一人遊び。休日やゴールデンウィーク等に、行楽地に連れて行ってもらうという事は諦めてましたね。
洋服への興味?人並みに中学の頃、目覚めましたかね。エビスヤ(自店)は、正統派紳士服店でしたから、子供には無縁。近所のジーンズショップ(今はライバル)で、買ってました。
高校生の頃になると、ウチの店でも興味のあるものが出てきました。例えば、ボタンダウンのシャツ、ワンポイントのポロ、ソックス…。高校で商い始めました。それが、僕の商売の原点。その時点で将来の道は、決まってたのかな。
店はサンヨー(三陽商会)が主力でしたから、コートは揃ってましたよ。バーバリー(アムロがマフラーするまでは、オヤジブランドでしたね。)なんかも。
高校の頃、トラッド全盛時代。VAN・JUNが人気爆発。ステンカラーやランチコート(ムートン)は、よりどりみどり。洋服屋に生まれた幸せを初めて実感。
当然ジャケットも?店にVAN・JUNはなかったですけど、ワッペン付きジャケット(ブレザーか)は沢山ありました。試着しまくりましたね。BUT!なんかしっくりこな~い。イケてな~い。高校の頃と今の僕、体型はほとんど変わってないんです。ステンカラー・ランチコートはお気に入りがあったのに、ジャケットは似合わない。バーバリーが悪い訳ではない。当時のジャケットは肩パットナシ。モチロン日本製です。
僕のハンガーの様にイカった肩がくっきり出て、イヤだったのです。ジャケットは僕の美学からはずれ、それ以来ジャケットアレルギーに。
それから数年後、僕が大学時代のDCブランド全盛期に出会ったのが、コムサデモード(今のSCに入っている形態とは全く違う。)そこで、コムサのジャケットに袖を通すと、ん~なんかいい感じ。そのジャケットにはパットが入っていて、昔着たブレザーとは全然違う。
ジャケット、いいじゃない!世界観が変わった。ファッションなんてそんなもんですよ。
その時以来僕のスタイルは、スーツ・ジャケットスタイルに。ボロボロになるまで着てました。潜在意識の中でスーツに対する強い憧れがあったのだと思う。「ゴットファーザー」、「ボルサリーノ」等のギャング映画が大好きで、スクリーンの中のアルパチーノ、デニーロ、ジャンポールベルモンドが、着こなしていたスーツスタイルに憧れていたんです。マックイーンやジェームスディーンの様なカジュアルスタイルよりも。スーツ屋に育った環境もあったんだと思う。ただ、その頃は似合わないと諦めていた。
僕の本能が目覚め、それ以来ワイズのスーツ、コムデギャルソンと極めていく。ワイズのブルー、ギャルソンの黒が僕のユニフォーム。とにかくスーツしか着なかった。
その数年後、衝撃のスーツが登場するのである。
※以下後編へ続く…

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