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2017年04月14日

あなたは何をパクる、僕はカブリエレ・パジーニ

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モデナの怪人と言えば、ガブリエレ・パジーニ。あのブッとんだオヤジですよ。
何を隠そう僕は彼の隠れファンなのだ。
でも、特に彼の服に強い憧れ、物欲を感じるわけではない。コレクションをみたこともなければ、扱ったこともない。
彼の服は、誰にもマネできない強烈なオーラを放つ。厳粛なクラシックの世界に独自の美学を注入したスタイル。
僕が強く惹かれるのは、洋服そのものというよりパジーニという存在なんです。完成された存在感。何も足さないし、何も引かない。全てを超越してます。感性・趣味・ライフスタイル・人生観…。
この人の頭の中、体の中を解体してみたい。どんな血が流れているのだろうか?怪人の化けの皮をはがしてみたい。
彼のインスタグラムはモチロン全てチェックしてます。モデナのショップ、ウインドー、コーディネート、インテリア、オブジェ、アクセサリー、写真、アート…。一つ一つが僕の想像のツボを刺激する。アクの強さはハンパない。
でも、何を見てもそこにはゆるぎない一貫したスピリットを感じる。長年にわたり培われたファッション体験。独自のフィルターを通して見てきた世界。結果たどりついた美学。
80年代モードデザイナーの世界に魅了されてきた僕にはよ~く見えますよ。クラシコの世界でビジネスしている今では忘れていたサムシング。遠い昔のあの感覚。
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これにこれを合わせる?一線を超えた奇抜なコーディネート。
「どうだい、俺の着こなしから何を感じてくれうかい。」
自己満足じゃない。わかりやすいメッセージ。
“ファッションって自由なんだなぁ。” あらためて気づかされる。
セオリー、マニュアル、トレンドは大切な教科書、バイブルであり、精神安定剤。そこは現在進行形でいいと思う。
でも、そこで完結して欲しくない。少しでもいいから “キャラ” という隠し味をブレンドして欲しい。その一歩先に踏み出す勇気がファッションの面白さなんだ。パジーニからのメッセージにとれた。
何にインスパイアされるかは人それぞれ。
皆さんはインスパイアされるものを沢山お持ちですか?人、モノ、本、音楽…。
心ゆさぶられるものに出会った時、そこに何かヒントを見い出し、それを自己流にアレンジし、あてはめてみる。イマジネーションが勝手に暴走を始める。
自分流にパクればいいんです。世の中はパクリで成り立ってるんじゃないかな。パクってパクられて、新しいものが生まれ、それをまたパクるものがいる。
僕がパクリのターゲットとしているパジーニも、いろんなものをパクってきたんだろう。

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