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2013年12月19日

災い転じて福となす?

先日一人のお客様が、黒のナイロンのトレンチコートを着て来店された。そのコートは結構シワが入っていてヨレた雰囲気だったが、そのたたずまいにトレンチのアイデンティティーが垣間見えた。
男の生き様が、注入された様な恰好良さ。
すかさず、「それ、どこのトレンチ?」と聞いてみた。
「シーラップですよ。ただ、ここで買ったものじゃないんですが。」
ちょっと間があり、「本当?マジ!イイ、イイヨ、恰好イイヨ。」
僕はちょっと興奮した。当店で売ったことのあるシーラップのトレンチでないことは、すぐ判った。ただ、当店のトレンチが一番いいという自信があっただけに、ちょっと嫉妬した。
「結構前に買って着こんでるんですよ。スゴク気に入ってます。シーラップ最高!」
僕もこれはどうだと言わんばかりに、アルバーノのトレンチを無理やり着せて、感想を求めたことは言うまでもない。シーラップを知っている男は日本では少ないし、過小評価されてるブランドであるのは間違いない。
今日は先日のトレンチ時にちょっと触れたこと。イタリアへオーダーへ行こうかって話。僕達は、代理店を通して直輸入をしているので、イタリアへ行ってオーダーをしたことがないということはご存知でしょう。
実は、今回の秋冬を最後に日本で20年以上にわたりシーラップの扱ってこられた代理店が、取扱いを辞められるんです。なんともショッキングな話。長年当店もそこで当たり前のように、莫大なサンプルに埋もれてオーダーを入れ、イタリアから直輸入していたんです。
そりゃ愛もありますよ。シーラップを見るとFさん(代理店社長)の顔がチラつきますよ。なんかさみしいなぁ。今まで扱っていた大手百貨店、セレクトもオーダーを控え扱い量が減ったことが大きな要因らしい。僕達も新作より古いモデルのオーダーを入れてもらっていた事情もありますから。やはり、新作のオーダーが少ないのは、シーラップとしても面白くはないでしょう。名だたるデザイナーの難しい注文に応え続けるかたわら、自身も時代に流されない確かなコート作りをしていた職人的真面目なメーカーです。
まぁ、時代の流れですよね。日本市場とはちょっと温度差があったのかな。
現実は現実です。さて、どうしましょう。別にシーラップというブランドの何かが変わる訳ではありません。日本で見られなくなるだけです。
なら、イタリアへ行けばいいじゃないか。行こうじゃないですか、必要なブランドなら。
シーラップ愛があるのなら。ただ、僕達はバイヤーですが、販売員でもあります。掃除もやりますよ。年明けは忙しく、ピッティやホワイト(イタリア服の展示会)には、店を休んではいけません。
オーダーを受けてくれる期間に行けばいいのです。最近イタリアへ行ってないからなぁ。シーラップオーダーツアー。本社へ行って過去のアーカイブをチェック。意外な掘り出し物が見つかるかも。
イヤ~ン、迷っちゃう。勿論新作もチェック。今年のダウンも良かったな。新定番?レディースも全部見られる?(ここ数年新作見てな~い。)素材ののせかえも交渉だ。我が相棒は10年以上前のレディースのコート(品番がわからない。)が忘れられないそうだ。確かにあれは良かった。もしわかったら、10年ぶりの奇跡の復活もあるかも。災い転じて福となす?夢はふくらむ。

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