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2013年12月16日

店長の愛聴盤シリーズ46

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「Remanso」-LUCAS SEDLER
美川憲一の独立問題が芸能ニュースになっています。名前が使えるかどうか。皆さんはそんな事に興味などないですよね。僕も特に興味はありません、今は…。
遡ること40数年前、僕が物心ついた頃、7、8歳位。歌に興味を持ちだした頃。僕はある歌手の事が気になってしょうがない時期がありました。歌番組に彼を探しました。紅白に出る彼をカブりついて見ていました。
その歌手こそ美川憲一なんです。当時20代の彼は、ビシっとスーツを着て、髪は横分け、表情ひとつ変えずクールにブルース、演歌を歌っていました。子供心にそのクールなたたずまい、美しさと陰りがある表情に息をのんで見とれていました。引き込まれてました。
僕に「美」というものを教えてくれた最初の人でした。当時の昭和歌謡の世界では、独特のオーラを放っている若手歌手でした。その顔には似使わない、甘く低音の声も魅力的でした。
「柳ケ瀬ブルース」、「新潟ブルース」、「釧路の夜」は、大ヒット。その後「さそり座の女」がヒットしましたが、それからは売れない時期があり、ドラッグにはまったりして、芸能界の表舞台から消えていました。
それからかなりの年月がたち、コロッケがモノマネをして、再び大ブレイク。その時は、すっかりオネエ系のキャラクターになっていました。昔の恰好良さを知る僕にはショックでした。紅白の衣装の話題等皆さんの知るところです。
僕の中では、若い時の寡黙で精悍なカリスマ的イメージを、美川憲一に強く持っていたので、今のイロモノで見られるのは残念です。もっと偉大なブルースシンガーになっていたかもしれないのに。
僕の「美」の原点が意外なところにあったことを告白させていただいたところで、愛聴盤です。ブルースつながりでいきましょう。
「LUCAS SEDLER」というアルゼンチンのブルースシンガーです。おそらく誰も彼のことを知らないでしょう。
僕もたまたま偶然このCDを手に入れたんです。元々ブルース、ブルースロックは大好きなんですが、これはドロドロ、コテコテのブルースではありません。近年のクラプトンを彷彿させるなめらかなギターに、爽やかなヴォーカル。ノリの良い曲が続きます。ブルースロックは、アメリカ・イギリスのものしか聴いたことがなかったので、スペイン語で歌われるブルースロックはすごく新鮮でした。
近年マイブームのアルゼンチンですが、タンゴ・フォルクローレ系とは、全く違うブルースロックの発見は嬉しい誤算です。

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