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2012年10月16日

神様からの奇跡の一曲

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ミュージシャンが憧れるミュージシャンをミュージシャンズミュージシャンと言う。今では珍しくないが、ギター一本で表情豊かに歌う女性シンガー。その多くは彼女の影響を受けている、リスペクトしている。自分が体験してきたこと(捨て子のような生い立ち、仕打ちを受け家出を繰り返してきた幼少時代)を詩にして、トーキングブルース調に歌うシンガー。リッキーリージョーンズ。
また、会えるなんて思ってなかった。しかも、こんなに早く。
4年前彼女のライブを念願叶って観ることができた。彼女の歌は、僕にいろんな情景を妄想させてくれる。空想の世界の人だった。動いている姿、歌っている姿をナマで見られた幸せはまるで夢のようだった。あの日から4年経った2012年9月27日、東京青山のBLUE NOTE。再びリッキーが東京にやってきた。19:00開演。1時間前に会場に着いたが、すでに沢山の人達で活気に満ちていた。ライブが始まるまでのなんとも言えない期待感、緊張感、これがたまらない。
時間通りにライブはスタートした。今回は、リッキーの弾き語りにギターとチェロのトリオだ。夜に囁くビートジェネレーション。僕にとって世界一恰好良い女性。時には無垢に、時には可愛らしく、時には娼婦のようにアバズレて歌う。その表現力に引きこまれる。
4年前は最初の最後のつもりで観た。感無量だった。ただひとつだけ心残りがあった。それは、僕の生涯の名盤(愛聴盤シリーズ1)セカンドアルバム「PIRATES」から1曲も演ってくれなかったことだ。このアルバムはピアノの弾き語りの名曲が多い。今回のステージの奥にピアノが置いてあった。1曲でいいからピアノに座って演って欲しい。ステージも終盤あたりにきて、遂にリッキーがギターをおいてピアノに向かった!そして、聴き覚えのあるイントロをピアノで弾き始めた。僕の願いが通じたのか?!至福の時が訪れた。もう周りは何も見えなくなっていた。会場には熱唱するリッキーと僕の2人しかいない。長年妄想していた情景が、今目の前で現実に変わった。涙が止まらない。僕の魂はどこへ…。2曲「PIRATES」から演り、ラストナンバー「SATURDAY AFTERNOON1963」静寂の中リッキーの囁く様なヴォーカルとピアノの音が会場に響いて幕はおりた。拍手の渦の中会場からリッキーが去っていった。おそらくこの大勢の人の中、一番熱い想いで陶酔していたのは僕だったのは間違いないだろう。
大好きなシンガー。一番聴きたかった曲。同じ空間で同じ時を過ごす…。
神様が僕に与えてくれた奇跡のプレゼント。ありがとう、感謝します。

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