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2011年12月27日

12月、サイモン&ガーファンクル

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クリスマスも終わり、2012年も残りわずか。皆様如何お過ごしでしょうか?
富山はホワイトクリスマスでした。白の世界。雪の世界。窓の外は白銀のメロディ。部屋の中では、心温まる時が流れました。クリスマスケーキに灯るろうそくの炎を見つめ、今年あった事に想いをはせ祈り、感謝しました。
サイモン&ガーファンクルの「スカボローフェア」、「7時のニュース/きよしこの夜」を聴きながら…。「きよしこの夜」が始まるといきなり殺伐としたラジオのニュースが流れだす。この意表をつく展開。ポールサイモンらしいなぁ。
12月クリスマス、雪、年の瀬、無性にサイモン&ガーファンクルが恋しくなります。12月じゃなきゃダメなんです。彼らの美しいハーモニーが僕を1974年の12月にいざないます。その年洋楽に目覚めた僕は、ビートルズに始まりいろんなミュージシャンと出会いました。ある冬の寒い日、このレコードを買いました。少ないレコードライブラリーに仲間入りしたサイモン&ガーファンクルにのめり込みました。
「ミセス・ロビンソン」「エミリーエミリー」「ボクサー」…。降り積もった新しい雪を見ながら、部屋の中ストーブにあたりながら聴くサイモン&ガーファンクルはいつでもそばにいて、僕に静寂の音「サウンドオブサイレンス」を歌ってくれました。心に響く音楽との出会い。当時の自分、時代背景。その相互関係が心の深いところに刻まれているのかな?
それから40年近くたちますが、12月になる度にサイモン&ガーファンクル症候群になります。「水曜日の朝、午前3時」、「4月になれば彼女は」、「フランクロイドライトに捧げる歌」。いいタイトルだよね。メロディも美しい。4月になれば彼女はやってくるそうだ。春への希望をのせて。「59番街橋の歌」、「地下鉄壁の詩」、「ニューヨークの少年」。フィーリングルーヴィー!まだ見ぬニューヨークへの想い。ロックフェラーセンターのクリスマスツリーにイルミネーションがともる時、人の心にも小さな明かりが灯る。
そして、今年は自分の無力さを感じた年でもあった。絶望、喪失、不安を経験し、そこから這い上がろうと努力している人が沢山いる。同じ日本にいても何もしてあげられない。年末になると僕が聴くのは「第九」ではない。12月はサイモン&ガーファンクルを聴こう。そこにはきっと真実があり、勇気を与えられるものが厚く豊かに横たわっているはずだ。
特にこの歌を聴きたい。今までは自分の為だけに聴いていたけれど、今年からは2011年3月11日の事も想い、この歌を聴く事にしよう。決して忘れない為に。被災者の方々に小さいかもしれないけど、橋を架けたい。明日に架ける橋を…。
*生きることに疲れはて みじめな気持ちで
ついに涙ぐんでしまう時 その涙を僕が乾かしてあげよう
僕はきみの味方だよ どんなに辛い時でも
頼る友が見つからない時でも
荒れた海に架ける橋のように
僕はこの身を横たえよう
荒れた海に架ける橋のように 
僕はこの身を横たえよう
(Old friends-simon&garfunkel より)

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